2025年末の日銀による追加利上げ、そしてFRBの慎重な利下げサイクル。長らく続いた日米金利差という「重力」が変化し、円相場には今、新しい力学が働いています。特に「サナエノミクス」による積極財政と、日銀の出口戦略が火花を散らす現状は、トレーダーにとってこれ以上ないほど刺激的な舞台です。
本投稿では、ダウ理論、エリオット波動、そしてICT概念(FVG/OB)という「プロの武器」を使い、USDJPYとEURJPYのチャートに隠された機関投資家の意図を読み解いていきます。専門用語も噛み砕いて解説しますので、相場の鼓動を共に感じていきましょう。
2026年1月5日〜9日の注目指標
まずは今週の戦場を確認しましょう。米雇用統計という巨大な「波」が控えています。
| 指標・イベント | 国 | 市場予想 | 前回値 |
| ISM製造業景況指数 | 米国 | 48.3 | 48.2 |
| Jibun Bank サービス業PMI | 日本 | 52.7 | 53.2 |
| ISM非製造業景況指数 | 米国 | 52.3 | 52.6 |
| JOLTS 求人件数 | 米国 | 770万件 | – |
| 非農業部門雇用者数 (NFP) | 米国 | 5.5万〜5.7万人 | 6.4万人 |
| 失業率 | 米国 | 4.5% | 4.6% |
USDJPY:157.75円の「壁」を突破できるか
1. 環境認識:週足はまだ「上」を向いている
USDJPYの週足を見てみましょう。2023年からの長期的な上昇トレンドはまだ壊れていません。200週SMA(約144.64円)を力強く背に受けており、大きな流れは依然として「買い」が優勢です。
ただし、直近は149円〜160円の広いレンジで足踏み状態。トレンドの勢いがピークを過ぎ、少し疲れが見えるのも事実です。149.27円という重要な安値を割り込まない限り、基本は「押し目買い」で攻めるのが王道です。
2. セットアップ:狙いは「第3波」の力強い推進
日足・4時間足に目を移すと、現在はエリオット波動でいう「第5波」の途中、あるいは大きな調整の中の戻り局面。
注目すべきは152.50円付近での強い反発です。ここが「第2波」の終点だとすれば、次にくるのは最も利益が乗りやすい「第3波」の急騰。157.75円の実体ブレイクがその号砲となります。
3. ICT視点のトリガー:スマートマネーの「足跡」を拾う
1時間足では、機関投資家が注文を仕込んだ証拠が見て取れます。
- FVG(価格の不均衡): 156.50〜156.80円にある「空白」は、価格を引き寄せる磁石になります。
- OB(オーダーブロック): 155.90円付近には、過去に相場を押し上げた大口の買い注文が眠っています。ここが今回の「防衛線」です。
4. トレード戦略
- Entry: 156.50円 または 155.95円付近。
- TP1(第一利確): 157.75円(ここで半分利確してリスクをゼロにしましょう)。
- TP2(第二利確): 160.60円。
- SL(損切り): 154.43円。ここを割ると、上昇のシナリオが崩壊します。
| 項目 | 値 / 状態 | 根拠・注釈 |
| 週足トレンド | 上昇 | ダウ理論に基づく切り上げ継続中 |
| 戦略 | ロング(押し目買い) | 157.75円超えでの順張りも考慮 |
| 現在の波動 | 第5波内部の第3波 | 1H/4H足での推進構造 |
| 調整率(日足) | 約38.2% | トレンドが強いため浅い調整で推移 |
| 指値(Entry) | 156.50円 / 155.95円 | FVGおよびOBへの回帰狙い |
| 利益確定(TP) | 157.75円 / 160.60円 | 直近高値および週足抵抗帯 |
| 損切り(SL) | 154.43円 | 直近安値割れでシナリオ否定 |
EURJPY:高値圏の「罠」に注意
1. 環境認識:週足は過熱気味
EURJPYは、2022年から続く強力な上昇トレンドの真っ只中。183.80円という歴史的高値圏にいますが、週足のロウソク足が「迷い(上ヒゲ)」を見せ始めています。185.00円という巨大な心理的節目を前に、買い勢力が利益確定を急いでいる雰囲気です。
2. セットアップ:天井形成のサインか?
4時間足では、185.00円付近で「ダブルトップ」という天井の形を作りつつあります。
勝ち続けるトレーダーの規律として、「週足が上ならショートはしない」のが鉄則。ですが、今この高値でロングを掴むのは、あまりにリスクが高い「高値掴み」の典型です。
3. 判断:今は「何もしない」が正解
私たちの厳格なルールでは、十分な押し目(61.8%以上の調整)がない場合はエントリーを見送ります。EURJPYは今まさにその状態。182.40円付近の需要ゾーン(OB)まで価格が降りてくるのを待つのが、賢明な判断です。
| 項目 | 値 / 状態 | 根拠・注釈 |
| 週足トレンド | 上昇(過熱感あり) | 長期SMA群の上方で推移 |
| 戦略 | 様子見(NO TRADE) | 深い押し目の待機中 |
| 現在の波動 | 第5波の天井圏形成 | ダブルトップの兆候 |
| 調整率 | 10%未満 | ターゲットとなる押し目まで距離あり |
| 注目指値 | 182.40円付近 | 到達時の反応を注視 |
| 利益確定 | 185.00円 | 心理的節目・高値更新の有無 |
| 損切り | 181.50円 | 構造崩壊のポイント |
全銘柄の分析早見表
| 項目 | USDJPY (米ドル/円) | EURJPY (ユーロ/円) |
| 週足トレンド | 📈 上昇継続 | 📈 強気上昇 (過熱) |
| メイン戦略 | 押し目買い | NO TRADE (待機) |
| 重要抵抗帯 | 157.75 / 157.80 | 185.00 / 184.80 |
| 重要支持帯 | 155.90 / 154.50 | 182.40 / 181.50 |
| ICTサイン | FVGへの回帰 / Stop Hunt | 4Hダブルトップ / 供給ゾーン |
| リスク要因 | 財政拡大懸念 | ECB政策据え置き |
最後に:忍耐力が利益を生む
2026年1月第1週、為替市場は新たなトレンドを生み出すための「溜め」の時期にあります。
USDJPYは157.75円という防衛線を突破するためのエネルギーを蓄えており、週末の雇用統計がそのトリガーになるでしょう。一方、EURJPYは「流動性の罠」に注意が必要。185円付近の甘い誘惑に負けず、完璧なセットアップが整うまで静観を貫いてください。
相場は常に正しい。間違っているのは、常に私たちの「期待」です。
不確実な2026年を、冷徹なロジックと共に生き抜きましょう。皆さんのトレードに幸運を!



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